公益社団法人鎌倉市シルバー人材センター

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会員の仕事場紹介

◆ 会員の仕事場紹介

私の仕事場を紹介します。

埋蔵文化財発掘調査 「中世と出会う。」

 文化財班 鈴木敏朗                                                                            夏に鎌倉歴史文化交流館で「発掘調査速報展2023」が開催された。なんと、ここにぼくが掘り当てた人形のかしらが展示されていた! 2022年の「若宮大路周辺遺跡群」発掘時に出土したものだが、調査主任によると、これは男子が産まれたときの形代(かたしろ)で、厄払い(身代わり)のため人形を枕元に置いたのだという。こうした人形は室町時代以降に定着した雛祭りの原型ではないかとも推論する。

 形代を子どもの枕元においた鎌倉びとの、子を想う親心は、数百年たったいまも変わらない。その現場からは大量のかわらけ(土器)も発掘されたが、武士たちの酒を酌み交わす姿と重なり、その談笑まで聞こえてくるようだった。

 700年以上、地中に埋もれていたモノたちに、最初にあいまみえる“特権”は中世考古学の学者先生ではなく、ぼくら“シルバー文化財班”にある。いやー、面白い!

 

(写真キャプション)

速報展で展示された烏帽子をかぶった人形のかしら(発掘時に写真におさめた)。

吉屋信子記念館(長谷) 女性会員活躍!

吉屋信子記念館

 鎌倉市長谷にある吉屋信子記念館は、国の登録有形文化財
 として登録され鎌倉市が管理しています。シルバーセンター
 では、鎌倉市からここの管理を請負って女性会員6名が交代で、
 記念館の使用があるときや春と秋の一般公開の時に就業しています。
 仕事の内容は、記念館の開場施錠、室内や庭の清掃、昨年秋の一般公開
 では、開場一時間半前の八時半から屋敷内の落ち葉清掃から
 見学者のの受付や案内を行いました。
 コロナ以前は入場制限もなく、近代数寄屋建築を見ようと建築設計者や
 季節ごとに移り行く庭の木々を眺める家族連れが多く訪れました。
 コロナが収束して以前のような賑わいが早くに戻ることを念じています。
 今年春の一般公開には、シルバー会員の皆さんも見学にお越しください。

鎌倉文学館

庭園管理業務  荒 省三(除草班)

私の仕事場は鎌倉文学館の私の仕事場は鎌倉文学館のバラ園です。鎌倉文学館は元加賀100万石・前田侯爵家の別荘だったものを昭和58年に鎌倉市が寄贈をうけ、鎌倉には多くの文士が居を構えた事から、それを整備して昭和60年11月に鎌倉ゆかりの文士の遺稿や写真・作品などを展示・公開する文学館として発足したものです。
鎌倉文学館の前には広い芝生の庭が広がり、由比ヶ浜から広く相模湾を見渡せ、晴れた日には遠く伊豆大島も眺められます。その芝生の庭の先にバラ園があります。バラ園には194種234株(平成26年現在)のバラが植えてあり、毎年春と秋に香りの良い、美しい花を咲かせて、多くの来園者から高い評価を受けています。そのバラ達が綺麗に花を咲かせてくれる様、一年を通してお世話するのが私達の仕事です。バラは棘があるからと避ける人もおりますが手を掛ければそれに応えてより美しい花を咲かせてくれるので魅力があり、やり甲斐のある仕事です。
その仕事の主な内容は12月から1月にかけての寒肥施肥、一年通しての消毒、春と秋の剪定、年明け早々のつるバラの誘引・整枝、花がら切り等の花後の手入れ、一年通しての雑草取りなどです。バラ以外にも芝生の庭の手入れ、何か所かに分かれて整備しつつある花壇の手入れなども行います。花壇には何年かかけて我々の手で増やした約1000株のクリスマスローズが植えてあり、バラの花が無くなる2月~3月に鎌倉文学館の庭を賑やかにしてくれます。
バラやクリスマスローズを通して来園されるお客様との触れ合いも楽しみなひと時です。 
 鎌倉文学館は国の登録有形文化財になっている洋館の本館と周りの深い緑の森と前に広がる芝生とバラに代表されるお庭のバランスが大変良く、来園者を魅了する所で、そこで働ける我々は幸せ者です。
ただ現在は二人でバラ園を担当しておりますが、バラの手入れは一朝にしてマスターできるものではありませんので、次を担う後継者がなかなか現れないのが多少心配です。このページをご覧になって、バラに興味をお持ちでバラの管理業務をやってみたいという方は、是非鎌倉市シルバー人材センター事務局の方へご連絡下さい。
2014年5月27日放映のNHKひるまえほっと「自然と伝統感じる 鎌倉自転車旅」の中に、鎌倉文学館のバラ園の取材があり、バラの管 理人としてシルバー除草班所属の荒省三さんが紹介されました。