シルバー人材センターの歩み
◆ シルバー人材センターの創設 ◆
急速な高齢化が進む中、定年等で現役を引退した後の高齢期を健康で有意義に過ごす為に何らかの形で就業したいと希望する高年齢者が増えてきたことを背景に、昭和50年東京都において「高齢者事業団」が設立されました。同事業団は、「一般雇用には馴染まない仕事を高齢者がもつ経験と能力を活かし、働くことを通じて地域社会に貢献して生きがいを得ていく機会を確保する」ことを主たる目的とし、この事業団の設立を契機に、これに賛同する団体が全国各地に広まって行きました。
◆国の政策とシルバー人材センター◆
国は第4次雇用対策基本計画に示された基本方針に沿って、昭和55年から高年齢者に対する任意的な就業機会を提供する団体を育成する自治体に対し、国庫補助を行なうこととなりました。従来各地においてさまざまな名称で実施されていた事業が、国庫補助の対象とされることを契機に「シルバー人材センター」に統一され、事業が本格的に実施されることになりました。
◆シルバー人材センターの法制化とその後◆
昭和61年に施行された「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」において、定年退職者等の高齢者の就業機会の確保のため、必要な処置を講ずるよう努めることが国及び自治体の責務として位置付けられ法的に認知されました。これにより、全国各地における「シルバー人材センター」の設立が飛躍的に伸び、さらには平成8年度の同法改正により、新たに都道府県ごとに指定される「シルバー人材センター連合会」の活動拠点として位置付けられ、全国各地で事業を展開することが可能となりました。令和元年度末の全国のセンター数は1,335センター、会員数が715,558人、契約金額が約3,215億円です。茨城県では42センター、会員数が16,583人、契約金額が約80億700万円の事業実績となっております。